外国人の運転免許証(外免切替)問題

外国人・移民・国際関連

緊急度:中★★★☆☆
直接的な原因かどうかは不明であるが事故が起きている。また、実際にずさんな管理が行われている。

進捗度:70%🟨🟨🟨🟨🟨🟨🟨⬜️⬜️⬜️
事故がきっかけで問題が浮き彫りになり、早急に対応がされそうである。

「外国免許切替(外免切替)」とは、日本国外で取得した運転免許証を、日本国内で有効な運転免許証に切り替える手続きのことです。多くの外国人居住者や帰国子女が利用する制度であり、国ごとの条件の違い運用の不透明さが以前から課題とされてきました。


外国人が日本の免許を取得する方法

日本では、出身国により切替手続きの内容が異なります。

主な区分:

  1. 指定国・地域(例:英国・ドイツ・フランス・韓国など)
    • 筆記・実技試験が免除され、書類審査と簡易な適性検査のみで切替可能
    • ※ 中国は非指定国に分類され、筆記・実技試験が必要となります。
  2. 非指定国(多くのアジア・アフリカ諸国など)
    • 知識確認(学科試験)および技能確認(実技試験)が必要。
    • 学科試験では、交通法規や標識、安全運転義務などに関する基礎知識が問われ、日本語または指定された外国語で受験可能。
    • 実技試験では、ウィンカーやミラー確認、車線変更、右左折時の安全確認、一時停止、徐行、坂道発進など、日本の道路交通法に即した運転技能が評価される。実施は予約制。 合格率が極端に低く、「事実上の再取得」といわれる。

合格率の実態:

  • 知識確認(学科試験):10問中7問以上の正解で合格。比較的合格しやすい傾向にある。
  • 技能確認(実技試験):合格率は約30%前後で、ウィンカー操作、車線変更、安全確認、坂道発進など日本独特の交通マナーに即した評価が行われ、難易度が高い。
  • 全体合格率:学科・実技の両方を含めた全体の合格率は約20%〜30%。

なぜずさんな管理になったのか?

制度設計の責任主体は警察庁であり、運用は各都道府県の公安委員会と運転免許センターが担っています。

  • 設計時に「外国人受け入れ社会」の前提がなかったか。(制度自体が古く、改定されていない)
  • 都道府県ごとの基準や対応がバラバラで、全国統一基準が実質的に存在していないのではないか。
  • 制度的透明性への要求が低かったことと、内部監査の不在が重なり、杜撰な運用が常態化しているのではないか。

海外ではどうか?

英国では、外国免許の切替制度(”exchange of foreign license”)が整備されている。

  • ジュネーブ条約締約国出身者は、渡英から12か月間は自国免許で運転可能。その後、免許を交換するか、英国内で再試験を受ける必要がある。交換可能な国が明示されており、日本などはその対象(筆記・実技試験免除)である。
  • 交換対象外の国の免許保持者は通常、英国で正規の運転試験(理論&実技)を受ける必要があり、その場合の試験基準も公表されています。政府は過去に、外国語での受験サポート行っていたが、試験の公平性と交通安全を確保するため、それを原則撤廃し、現在は英語による受験を原則としました。これは、移民に対し国家の公用語である英語を理解することを求めると同時に、運転における即時性・安全性を確保するためとされている。

ジュネーブ条約とは

ジュネーブ道路交通条約とは、1949年に国連主導で締結された国際条約で、加盟国間で運転免許証の相互承認や国際運転許可証(IDP)の発行・利用を可能にする取り決めである。

日本はこの条約の締約国であり、これにより国際免許証外国免許の国内有効性(一定の条件を満たす外国人が、短期間に限り自国の免許でその国で運転できる制度)が一部認められています。

課題

  • 外国人による事故数や危険運転が昨今目立つ
    複数の報道によれば、日本国内で外国人による交通事故件数が増加傾向にあり、特に短期滞在者や観光ビザで入国後に外免切替を行ったケースにおける運転技術・交通ルールへの理解不足が事故要因として挙げられている。制度の緩さが安全リスクに直結しているとの懸念が強まっている。
  • 住所要件の緩さ
    外国人がホテルや簡易宿泊施設の住所を申請時に使用し、実際には長期滞在していないにもかかわらず、形式上の「居住者」として認定されるケースが指摘されています。
  • 観光ビザでの申請可能性
    短期滞在の観光ビザで入国した外国人が、必要書類を揃えることで外免切替を申請・受験できる実態が報じられています。
  • ジュネーブ道路交通条約の締約国でも運転が可能に
    日本で運転免許を取得することによって、他のジュネーブ道路交通条約の締約国(例:スイス、ベルギー、フランスなど)でも国際免許証を通じて合法的に運転できるケースがある。この制度を利用し、本来は日本での生活や運転を目的としていない者が、形式的に日本の免許を取得し、他国での運転資格を得る手段として活用する例も確認されており、制度の趣旨とのずれが指摘されている。
  • 知識確認(学科試験)が簡単すぎる:実際の試験は10問中7問正解で合格というシンプルな形式で、交通法規の基礎知識や常識的な知識を問うものだけにとどまる内容です。問題の一例として、「赤信号は止まらなければならない」のようなものである。試験は日本語のほか、英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語などにも対応しており、言語面でのハードルが低い点も指摘されています。NHK(2025年5月19日報道)では、試験のハードルが非常に低いため、制度の抜け道として悪用される懸念も示されました。特に、運転経験の乏しい短期滞在者でも容易に合格できることから、制度の信頼性に疑問を投げかける声が上がっています。
  • 試験官の主観・差別的判断が懸念される:特に実技試験では、減点理由が明示されないまま不合格になるケースが多く、審査官の裁量に大きく依存している。特定国出身者への厳しい対応が指摘されている。たとえばNHKや主要紙では、非指定国(特に中国やフィリピンなど)出身者の不合格率が際立って高いことや、合否の理由が開示されず審査官の裁量が大きい点が問題視されている。外国人支援団体や行政書士からも、「同じ動作でも人によって判定が異なる」との証言が複数報告されている。

解決へのアプローチ

  • 観光ビザでの申請については、「短期滞在者による制度の不正利用防止」の観点から、在留資格の明確化と住所確認の厳格化が強く求められている。
    観光ビザ滞在の「外免切替」認めず、住民票の写し提出を原則とするよう見直しを検討1(2025/5/22)
  • 知識確認の学科試験が簡易すぎるという指摘が根強く、より内容を高度化し、日本の交通環境に即した問題へ見直す必要性が示されている。
    また、知識確認、技能確認の方法を厳格化するとも述べている(2025/5/22)
  • 2024年には、一部都道府県でオンライン予約や申請書類の多言語化が進められた。しかし、日本語以外の言語による対応を拡大することについては、安全面への懸念もあり、英国のように「その国の言語=公用語(英語)」で試験を行うべきという意見も出ている。交通標識や緊急対応における即応性の観点から、日本語での受験義務化の是非が今後の議論の焦点となっている。
  • 警察庁では、合否基準や審査手続きの不透明さに対して、統一ガイドラインの策定を含めた内部検討の動きが報道されている。

問題に対応及び提言など行っている政治家、活動家

主に対応している関係所管

SNSの反応 #外免切替

海外からの反応

  1. 観光ビザ滞在の「外免切替」認めず、住民票の写し提出を原則に 警察庁の楠芳伸長官が表明 ↩︎

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